投資家の本懐

FX、不動産投資、その他投資全般について

人の行く裏に道あり花の山 パート2 

今回は、以前に書いたものの続きと、その他の雑感などを。

以前に

投資の鉄則
というエントリーで書いたものの続きから。
上のエントリーでは、株やFXと、実需よりの投資や商売とは、まるで別だと書きました。

ラーメンでもタピオカでも、なんでもいいのだが
店が増えてきたから、自分も同じ店を開く、という考え方では
多くの場合、失敗しますよーと。

でも株やFXは、多数決の結果として上下するのだから
上がり始めるのを見て、その流れに乗るというのはアリかと。
逆に、上昇、あるいは下降の場面で、人の行く裏に道ありなどと考えると
失敗する場合が多いと思いますよーと。
今回のドルだって、135円ぐらいのときに売ってごらんなさい、そこそこ痛い目を見るはず。
「いやいや、150円のときに売っていれば?」と考えるかもしれないが
たしかにボク、日銀の介入のときは多少、売りましたよ。
でも今回の下落は取れなかった。そんなもんです。

と…なんでこんなことを書くか。

最近、本業の方で、都内に小さめのワンルームの一棟物を、新築で建てる流れが目立ってきておりまして…。
いわゆる狭いワンルームに風呂トイレが同じ部屋の三点ユニットとかです。
これなんて、典型的な、「みんながやろうとしてることをやってはいけない」
という例ですね。
個人が失敗するだけなら、まあご愁傷様です、で終わりですが
5年後、10年後、これらが持ち切れなくて投げ出されたら?
もしかすると、それがきっかけで、土地の価格の下落が始まるかも?
まあそれは大げさだとしても…。
都内の利便性の良い場所に、需要の無いものが多く建つということは
社会的に見て、マイナスしかない。
建物の需要が少なければ、壊すか改築しなければならない。
なにが言いたいかって、「Mottainai」です。(古いですね)

たしかに、ワンルームの狭い部屋をいっぱい詰めれば、ファミリータイプより
ぐっと利回りは上がります。全部を借りてもらえればね…。
じゃあなぜ供給過多なのに、狭いワンルームを建てるのか?
表面上、理屈の上だけでも利回りが高くないと、銀行がお金を貸してくれないからです。
銀行は、事業として上手くいくかよりも、当人がどのぐらい返済能力があるか
いくら給与から手出しできるか を見ているだけです。
マイルドな言葉で、これを「信用」とまるめて言います。
なのに、何も考えない人は
「銀行が金を貸してくれたから良い案件だ」と考える。
小賢しい人は
「手出しで埋めても、将来土地値が上がったときに売り抜ければいい。表面上だけでも利回りが良くないと、条件の良い融資がつかないからこれでいこう」
と考えるわけです。
考えなしの人も、考えて動いている人も帰結は一緒。
高値で売り抜けられたら勝ち。値が下がれば負けです。
でもそれって投資家じゃなく、山師の言動じゃないですかー。
建てる個人も個人なら、売る方も売る方、
さらにはこれにお金を貸す金融機関も、何を考えているのだか…。
売れればいい、返済が為されればいい、というだけでは
いずれ自分の身に返ってきますよー。

一方で、コロナがなんらかの形で収まれば、また外国人労働者が来る?
という考えの人も一定数います。
ええ、ボクもそんな考えはありました。
外国人が来れば、住居の需要も高くなるでしょうね、もし来れば。
でもそれ、1ドル110円の頃の話で、
今の円安の日本でどれほど働きたいという人がいるのやら?
もちろん、一定数は居るでしょうけれど。
将来のことに絶対は無いけれど、この段階でそれを予測に入れるのは危険じゃないですか?
これが去年から建て始めて、今年の途中で建ってしまったというのなら
まあ、運が悪かったですねーと気の毒にも思いますが
今からやろうとしてんじゃねえよとは、言いたくなります。
ただでさえ建材の値段が上がっているのに、それを半ば無駄なものに使うとは…。

まあこんな、ミジンコみたいなブログでボクが何を言ったって
なあんも変わらないでしょうけどねー。

さて追記。
前回、前々回かな、日銀の方針転換は ある日突然来ると言いましたが
理由は言ってませんでしたね。
もし予め「方針を変えます」と言うと、その時点で多くの人が一斉に国債が売るのが
目に見えているからです。
別に日銀が債務超過にならないなら、国債が売られてもいいのでは?
いややっぱ、良くないっすよ。
その理屈は、死なないなら、重病にかかってもいいというのと一緒で、
国債が大きく落ちれば、塩梅が悪いことは色々と起きます。

そして、多くの人が気づいたとき、大きな騒ぎにはなりますが
それでも、一度に全員に告知するよりはマシなわけです。
というのが、予想というより、もしやるなら、これ以外の方法はないという
だけのこと。
あとはやるか、やらないか、いつやるか ですね。
ここらへん、為替介入と一緒なわけです。