投資家の本懐

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雇用統計おかしくない?へのひとつの仮説

さて、以前から、何か雇用統計がおかしい、とはちらちら書いてきました。
まあそれについて、化粧をしてごまかしてるんだとか
あるいは、何もおかしなところはない、アメリカ万歳などと言ってしまうのは
どちらも思考停止のような気がします。

ボクはね、しつこいんです。

で、もしかしたらここらへんに、理由があるのでは?という仮説を考えました。
雇用統計では2つのデータがある。
企業の就業者数を数えるデータ
家庭に直接、雇用者数を聞いて集めたデータ
このうち、家庭への調査は、その方法上、サンプル数は限られてくるが
正確性で考えれば、こちらの方が正しい?

で、家計調査の雇用は就業者数の増加の3分の1以下のペースで増加しているように見える。
家計調査の方が、はるかに雇用情勢が悪いわけだ。

だが…じゃあ、新規失業保険申請件数などが、強いデータを表しているのは何故?
これらのデータは、そのままの集計値で、特にいじる余地はないはず。
何かがおかしいのだが、何がおかしいのかがわからない。
一方のデータは雇用は増えているといい、もう一方は、そうでもないと言う。

繰り返すが、ボクはしつこい。
そして、ひとつの仮説を考えたわけです。
国勢調査局の人口増加率の推計値は0.5%
一方、議会予算局が先月改定した2023年の米人口増加率の推計値は0.9%

まあつまり、移民が当初の予想より多く入って来ていて
だから雇用者数はちゃんと増えていると。
家庭に電話等で調査をして、労働者数を出しても
かけることの 家庭数 の推定がおかしければ、労働者数は少なく見える。
だから、2つのデータで、結論にズレがあるわけだ。

なあんだ、やっぱりアメリカはいい感じじゃん…いやそうだろうか?
労働者数は増えているようだが
一方で移民もどんどん増えているわけで。
となると、労働者数は実際を反映しているが、失業率は、もっと高い可能性があるよね?

労働人口が3億人で、労働者数が2億7000万という計算と
労働人口が3.5億で、労働者数が2億7000万という計算

後者の方が、失業率、高いよねー。
もし労働者数に誤りがあるのではなく、おかしいのは総人口の方だとすれば
失業率を出す分母も、訂正しなければならない。

じゃ、新規失業保険申請件数が少な目なのはなぜ?
まさか…失業保険の申請が出来ない、不法移民(この言葉はどこか嫌いなのですが)が
一定数いるってことかあ?
だとしたら、まあ、良いとは言えないが、最悪だあと言い立てる気にもなれないが…。

今回の雇用統計の問題点って、時給が上がっているのに週給が微妙な点だと考えている。
どういうこと?
普通に考えて
・残業が減っている か
・労働時間を短くしている か
あるいはその両方、ですよねえ。

ボクはやはり、ソフトランディングには懐疑的ですが
だからって、アメリカの経済はぐちゃぐちゃになる、と決めつける気もありません。
ただ、何かがおかしいし、場合によってはだけど、衝撃的なことが起きる可能性もあると。


繰り返しになりますが、

アメリカは不滅です、と考えるのも
アメリカは終わりだ、と叫ぶのも、ただの思考停止です。
ボクらはプレイヤーじゃないので、外から観察して、推測していくしかないわけです。
ま、異変があるとすれば来月中か、

いや、もう銀行発で、今月から異変は始まっているのか?

ボクは、アメリカ株やってないんで、高みの見物と言いたいですが
大きな異変があれば、影響も受けるはず。
そのとき、FXでどれだけ影響をカバーできるか、今から考えておきたいと。