投資家の本懐

FX、不動産投資、その他投資全般について

不動産賃貸業で思うこと~どういう物件を持つかの続き

前回どういう物件を持つかという話を、少しだけ詳しく。

よく聞く「出口」という考えについて。

「出口」という考えについて、ボクは
2段階で、「ちゃんとわかっているか?」と思ってしまう。

1段階目
・なぜ出口を取るのか?

ちゃんとした投資家なら、ここはきちんと答えられるはず。
そして、ここが答えられるということは、
「自分がどうしたいか?」がきちんとわかっているはず。

順を追って考えてみたい。
出口派は、極端に言えば
出口がしっかり見えていれば、キャッシュフローが多少マイナスでも買えます。


融資を受けて初期費用500万で、2000万の物件を買ったとしましょう。
5年で100万円、持ち出しが出た。
でもこれが、5年後2500万で売れるとしたら?

5年後、残債が1300万になっていたとしましょう。
2500万で物件を売って、銀行に残債を返して、残りが1200万です。
頭金500万、5年でー100万の持ち出し、売るときの費用で100万…
700万かけて、5年で1200万…まあ無しではないかなあ?

少なくとも
「やれば破滅するぞ」と必死で止めるような投資ではない。
(世の中、ワンルーム投資とか、始めたら絶望しかないようなのがいっぱいあるし)

これが極端な出口の考え方です。

持っている間の手残り<いくらで売れるか です。
実際、出口さえ想定通りになれば、死ぬことは無いでしょう。
(途中の持ち出しがあるなら、ちゃんと負担できればね)

じゃあ、持ち切ったらどうなるの?

まず完済まで、しっかり手残りが出ることが大事。

完済後も、買ったときほどじゃなくていいから
ある程度は家賃が入ることも大事。

「いやいや、ちゃんと手残りがあるなら、高く売れるでしょう?」
じゃ、再建築不可だったら?
築30年の木造を買って、20年後、
いくらで売れるか以前に、買い手が見つけられますか?


結局この2つの考えって、
どっちが良いとか言う以前に、ベクトルというか、見るべき点が、多少違うんです。
顕著に違うという例をあげれば、さきほどの再建築不可ですね。

だから、自分がどうしたいのかが大事なわけです。
これ、自分はどっちで行くのか じゃないんです。

都下、15%、木造築25年、駅徒歩7分、2000万、再建築不可。
この物件を見て、

持ち切る覚悟が持てるかどうか?です。
仮に、賃貸としては十分に回りそうでも
「何かあったとき、売って換金しにくい」んですよ?
もしも病気になっても、手元に資金はちゃんと残してありますか?
そして、売れない物件を買ったという、精神的な負担は大丈夫ですか?
あと、「次」をちゃんと考えていますか?
これ一つで副収入があれば、十分なんですか?
それとも、もっと規模を拡大したいんですか?
そもそも、今の仕事は続けたい?それとも出来れば辞めたい?

もうさ、そんなの、自分の価値観の話じゃん。
置かれてる状況で、個々で答えが変わってくることじゃん。
そこがグラグラなままで、不動産を買いたいとか言うから
「何を買ったらいいかわからない」になるんじゃね?と。

まず、不動産を見る前に、どう生きたいか考えなさいと。
今の仕事に不満があるのか?
今の職場に不満があるのか?
仕事も職場もまあまあ気に入っているけど、収入を増やしたいのか?

状況によっては、投資を考えるより、真面目に転職を試す方が
いい結果になる場合だってあるしー。

 

で、2段階目

ここはボクが不動産賃貸業以前に、投資家だから思うことで、
どれだけの人が本質的に気づいているのかは疑問。
不動産を売るって、円を買うことでもあるんだよ? という部分。
「円を信頼できますか?」
「円を持って、それからどうしますか?」という点です。

不動産を持ち替えるという人もいますし、株やFXに投資する人もいるかもしれない。

でも、何かしら次の手は、出来れば考えてないと…。
と思ってしまうボクは、投資病患者なのでしょうか?

でもさ実際、5年で1000万儲かったとして
それで一生安泰なの?
5000万なら良いの?
っていうか、何の為にお金を増やしたいの?

結局さあ…
倹約して貯金するのもいい
あるだけ散財してもいい(後々破産しなければね)

あるいは、投資するのもいい。
不動産の出口だけじゃなく、人生の出口も、漠然と、見えてますか?