投資家の本懐

FX、不動産投資、その他投資全般について

信じる発表、怪しい発表

過去、政府なり企業なりが、未来について色々と語ってきた。
これを非常に大まかに、怪しいものと、ある程度信頼できるものに
独断で分けてみたい。

怪しいもの
・証券会社等の見通し
・政策等で「これによりxxが改善される」という見通し
中央銀行総裁の「このままのxxで~」的な発言

信頼できるもの
・具体的に予定を組んだ計画の発表(近いものだけ)

ここで言う怪しいは、情勢の変化で見直しをしたというより
嘘や騙しなのでは?と思うようなものを指す。
「手のひら返し」のような…。

証券会社等の見通し というのは
たまに経済系のニュースなどで
メリルリンチのxxが、GSのxxが、ドルはまだ上昇余地があるだとか
来年は早々に下落するだとか言うことがあるが
これは「当てにならない」
自分と同意見のことを言っていても、逆に自分の考えが間違っているのでは?
とさえ思ってしまう。

政策の見通しは、まあ概ねそのとおり。
そこそこの規模の政策で
「実際、たいした効果はないけど、やらないよりマシだからやります」
などと言う政治家が居たら、お目にかかりたい。

中央銀行総裁の、このままで…というのは
黒田前総裁がやってくれたし、現在も植田総裁が言っている。
黒田氏のアレは、多少の悪意も感じはするが
それでもまあ、事前に「見直す」などと言えば、それはそれで問題。
植田総裁だって、たとえば半年後、路線変更もあり得るだろうが
それを予め、今言うわけにはいかない。

そして、比較的信頼できる発表として挙げたものの例が
「あと1回は利上げをする」というアレ。
たしかに、指標を見て変更することはあり得るだろうが
「本心なのだろう」とは思える。
疑わしい情報筆頭の、GSなどが漏らした情報のように
「大口顧客など、身内には、真逆なことを伝えているのでは?」
などと悪意を疑うようなものではないと思う。

さて今、アメリカの国民の借金がすごいことになっている。
まああの国の人らは、お金を借りて買い物をするのが大好きで
バカというと語弊があるが、まあイケイケなメンタルではある。
余談だが
金持ち父さん…で、資産になることを目指さない借金はマイナス寄りに
書かれていたかと思う。
いわゆる普通の買い物を借金でするなど。
(住宅ローンも一部例外を除けばこれに含まれる)
あの本は世界的にそこそこ売れたはずなのに、何故このような状態なのか?
ちょっとばかり不思議にも感じはするが…。

さて、今のこの状態で、アメリカで利上げがされるとどうなるか?
これらの個人の借金の利率が上がり、返済が出来なり…
個人消費版の、小規模なサブプライムが起きかねない。
さすがに当時のように、個人のリボ払いの債権を証券化して
細分化したそれを他の商品と混ぜてファンドで…などという怪しいことは
やってはいないだろうが…

まあ、返済できなくなれば、当然、その人はそれ以上、借金で買い物が出来なくなるわけで。
そういう人が増えれば、まず、個人消費は止まる。
返済はできたとしても、もうこれ以上借りられないという人も居るには居るだろうが
平均一人当たり100万円弱の借金があるような状態で
返済の利率が上がっているのだから、給与も上がっているとしても、苦しかろう。
この状態が続けば、まあおそらく、少なくない人が自己破産をする可能性もある。
もし自己破産が多数起きれば、当然だが、貸している方にもダメージが出る。
これによって個人消費と株が落ち込み、アメリカ経済は、一旦ガタガタになるかもしれない。

さて、我らがFRB総裁は、そんなことは百も承知している。
周りが「これ以上まずいことになる前に、引き締めを止めてほしい」と
願っていることを理解しつつ
「あと1回」と「年内は利下げしない」を言っている。
短期的な目線で考えれば、自分の評判が悪くなりかねないことでも
「あえてやる」と…。
きっと彼のホンネは、「状況が許すのなら、もっともっと利上げしたい」だろう。
今の利上げでは、インフレ退治にはまだ足りない、と。
だが、それをやると問題が、それ以上に不満が爆発しかねないので
「せめてあと1回」なのだろう。
まあ、多少の問題はあるが、良く頑張ったかと。

そしてこの、最近の円安。
この傾向は、いよいよ次回の利上げ以降、転換期となる。

そして彼の「年内利下げはしない」の部分は、
どうなるかはわからないと考えている。
経済の悪化が予想以上であれば、路線変更もあり得るだろうし
自身の評価の悪化が予想以上であれば、圧力に負けて利下げすることもありえる。
まあ後半がボクの言う、「悪意に近い(結果的に)嘘」に当てはまる。

さて今、ボクのポジションは、メキシコペソについては、7円台は全部売りました。
とりあえずレートを見つつ、上がっても下がっても、さらに上から順に売っていくつもりです。

とりあえずみなさん、近い将来、ドル安に向かいます。
ロングの人はこれからは決済の目線で。