投資家の本懐

FX、不動産投資、その他投資全般について

ドルについて思うこと(たぶん最終回かな?)

もうちょっと丁寧に、わかりやすく、略していた点なども拾って書いてみたい。

基軸通貨という考え

元々、ドルは基軸通貨である。
じゃ、基軸通貨って何?

またまたChatGPTに聞いてみます。

何を持って基軸通貨とするか?

基軸通貨とは、国際的な取引において広く使われ、その他の通貨との交換レートの基準となる通貨のことを指します。基軸通貨として選ばれる通貨には、以下のような特徴があります。

1,経済規模の大きさ:基軸通貨として選ばれる通貨は、その国の経済規模が大きく、国内総生産GDP)が世界的に見てもトップレベルに位置することが多いです。

2,流通量の多さ:基軸通貨として選ばれる通貨は、国内外で広く流通しており、多くの国々で需要があることが重要です。

3,安定性:基軸通貨として選ばれる通貨は、政治的・経済的な安定性が高く、世界的な信頼性があることが求められます。
4,自由な為替取引:基軸通貨として選ばれる通貨は、自由な為替取引が可能であることが重要です。また、その通貨を中心にした金融市場が発展していることが望ましいです。

例えば、現在の基軸通貨である米ドルは、上記の要素を備えており、世界中の多くの国々で広く使われています。しかし、近年は中国人民元の台頭など、他の通貨が基軸通貨として注目されるようになってきています。

はあなるほど。
では、ボクがもっと明快に答えましょうかね。
原油の取引で主に使われる通貨が基軸通貨です。

もう一度ChatGPTに聞いてみましょう

産油国との原油取引で使われる通貨は?

産油国との原油取引においては、主に米ドルが使われています。これは、1970年代に石油輸出国機構OPEC)が、石油価格をドル建てにすることを決定したことに由来します。それ以来、原油の価格は米ドルで決められ、原油を購入する国々は米ドルで支払うことになりました。
(以下略)

はい、ドルが基軸通貨です。

ただねえ、最近、原油取引でも、ドルを外そうという流れ、出てきてるんですよねえ。
古くはユーロ。
これもドルの基軸通貨の現体制に対抗・補完しようという狙いがありました。
まあなんというか、補完されたかねえ? ようわからんです。
と、ここで最近「デジタル人民元」という考えが出ている。
これは明らかに、基軸通貨としてドルに対抗したいという狙いで作られてますね。
ちょうど一部の産油国の「ドル外し」の思惑とも合致しますし。
まずはアフリカあたりから攻めるのかしら?

とまあ、今はそういう状態だとして。
昨今のドルの乱高下、ボクも記事で書きましたけど
基軸通貨としてこれでいいのか?
ちょっと価値が揺らぎ過ぎじゃないだろうか?
と、どうしても思ってしまうわけです。

さてさて、温故知新。

過去に同じように、アメリカでもインフレがありました。
1970年代から80年代にかけてです。
このときFRBは、2度引き締めをして、どちらも景気を懸念し
政治的な圧力もあって、中途半端なところで辞めてしまい
利上げを辞めるとすぐにまたインフレが再燃するという事態に。
そして、3度目の正直というわけで、徹底的な利上げをして
インフレも景気もドカンと落としたわけです。
当然、そこまで利上げをすれば、景気が悪くなる
いわゆる、ハードランディングすることは、わかっていました。
それでもやらなければ

ドルが基軸通貨じゃなくなってしまう。
つまり、信用を失ってしまうと。

現在のFRBも、当時のことを念頭に置いているはずです。
そしてさらに、今はデジタル人民元という対抗馬もいる。

だから、信用不安が起きようと、致命的な問題にならない限り
まず、インフレを抑えなければならない。
中途半端で辞めれば、過去のようにインフレは再燃する。
と…ね。

ただ…前回のエントリーでも書きましたが
今回のインフレは2重の構造になっている。

Aという会社が、100ドルで原材料を輸入し、加工して、180ドルで売りました。
通常のインフレであれば、好景気でお金も余っていることから、
売値が200ドル、250ドルと上がり
通貨の価値が下がるのに従って、輸入価格も120ドル、150ドルと上がるわけです。
(わかりやすくするため極端に書きました)

ところが今回は、スタートの時点では、まずスタートが物不足でしたね。
ちょうどコロナの中盤から終盤?にかけて、
日本でも、半導体が入手できない。
ウッドショックで木が値上がりしている。
湯沸かし器が故障しても、新品が入らない。
はては、クレジットなどのカードに埋め込むICが足りないなんてことも。
アメリカだって同様です。

まず、輸入額が100ドルから150ドルなどと、原材料費が押しあがり
これに80ドルの利益幅を乗せる形で、売値が上がった。

だからこのとき、FRBは、現在の物価上昇は一時的なものだから
利上げ等の対処はしない と言っていたわけです。
ボクもこの判断で正しいと考えていました。

そしてウクライナ
あ、これはもう一時的だからなどと言っていられない事態だ。
ここでFRBは、過去の中途半端な利上げで
2度までもインフレを再燃させてしまったことや
3度目に思いっきりハードランディングさせたことを想起したわけで。
なんとかあのときよりはうまくやりたい…。

ところがところが、です。
サブプライム以降、アメリカも超低金利で来ており
そろそろどうにか、と考えていたところでコロナです。
集まれない、仕事が出来ない、接客業等の仕事自体が出来ない…
生活が危うくなった人の為にということで
ここでもジャブジャブとお金を流しました。
どのぐらい?
Bingに聞いてみましょう

アメリカでは、2020年3月にコロナ危機が深刻になった際に、1人最大1200ドルの支給を決定し、同12月には同600ドルの追加給付を決めました。 現金給付は3回の合計で1人最大3200ドルと大規模で、年収7万5000ドル超は減額し、8万ドル以上は支給対象外となります。また、2020年4月には中小企業支援策として、歴史的な「給与保護プログラム(Paycheck Protection Program:PPP)」を開始しました。

まあだいたい、一人当たり32万円(1ドル100円換算)でしょうか。
この他に、奨学金がある人の返済の一時停止やらも。
思い起こせば黒田総裁の「物価上昇はアレだけど、まだ家庭には余力がある」
なんて発言もありましたが
アメリカは実際、余力があったわけです。
だから、物価が上昇しても買えてしまった。
市中にはお金が余っていたわけですねえ。

さらに、コロナもあって、接客の求人を出しても、思うように
人が集まらない。
そりゃそうです。コロナが収まったなんて言いますけど、
結局 Withコロナなわけで、接客業自体、積極的にしたい人が減ったわけです。
人の意識、考え方が変わってしまったんですねえ。
アメリカではなく、フランスの話でしたが
求人を出してもコロナ前のように人が集まらないという嘆きが出ていました。
原因がコロナなんだし、フランスでそうなら大なり小なりアメリカもそうでしょう。

原材料費が上がり、人件費が上がる。
これがスタートです。
で、人件費がどんどん上がっているのも、これが原因。
オーストラリアも、ヨーロッパ以上に?人件費経由で物価がエライことになってます。
スーパーのレジ打ちで時給が3000円ぐらいでも、生活がそこそこキツイとか?
まあ、オーストラリアの話は置いておくとして。

そこでね、ボクが前回書いたのは
重要な品目については、輸入をしている所にお金を流して
原材料費を100ドルとし、差額を補助金で埋めて
上がった人件費だけ乗せて、値上がりした額を売値としようと。

まあただね、補助金をどう出すかとか、本当に補助金
値下がりした額で売られるのかとか
色々な問題点はあります。
そもそもが、なんか社会主義的だしー。
ただ、この補助金って、結局市中にお金を流してるんじゃない?
という批判はちょっと違います。
輸入材の原材料費なのだから、代金は海外に支払われるわけです。
国内の市中に残るドルの総量は、あまり変わりません。
(不正があればまた別の話。不正ありそうだなあ…)
そして一方で利上げはやはり必要です。
必要ではありますが、そこまで極端な上げ方はしなくて良かったよねと。

さて現実では、アメリカは主に利上げのみで物価上昇に対抗しているわけです。
となると、ボクの試算の想定では、ざっと8%。
ここまで上げるかはわからないけど、上げないと、利下げしたとき
すぐにまた、過去のようにインフレが再燃するよと。
8%は、ちょっと盛りましたけど、ままだいたいこのぐらいです。
現状、次回に上げて5.25。ここで止まるとすれば、足りないでしょうねえ。
せめて6ちょいまでは上げないと。

 

となると、ドルは上?
利上げして、金融不安をある程度抑えて、それでドルが上を向かなければ
基軸通貨として問題アリ かもしれません。
まあおそらく、多少遅れても上は向くでしょう。
これでドルだけ下を向いて、物価上昇が高止まりすれば
もうスタグフレーションの始まりです。
ボクの「円が紙切れになる」という持論の前に
「ドルが紙切れになる」かもしれません。
まあどちらも、紙切れは大げさですけどね。

だからまず、現状として、ドルそのものを触るのは、危ないっちゃあ危ないわけで。
ドルで行くのであれば、これから一旦ドルが上を向くのをある程度
確認してから、残りの上昇分を拾うぐらいでないと。

え、下目線でドルを触る?
無しじゃないだろうけど、怖いですよー。
現にこの金曜日だって、1円程度下がったのを戻しているわけだし。
逆に言えば、怖いけれど、無しではないってことでもあるのだけれど。

個人的には、1ドル140円というライン、まだ見てはいます。
あるいは、ドルが下落した場合
USD/MXNで2014年程度、13ぐらいを目指すと。
1ドル100円ベースで考えると
13だと7.7円弱です。
もし130円のままで13を目指すとすれば、ペソは10円。

こうやってまとめると、どういう目線で動いているか
わかりやすいと思います。
個人的に、1ペソ13円までならあると思っています。
そうなれば、ほぼ倍なんですけれどねえ…。