投資家の本懐

FX、不動産投資、その他投資全般について

不動産とFXの、意外な違い

ひとつ、小さいが大切なことを忘れていた。

様々な投資の比較

 

ここでは不動産賃貸業と、FXは、やり方次第では似たような考え方になると書いた。
たしかにそれはそうなのだが、ひとつ、重要な違いもある。

ある不動産があったとしよう。

価格1000万円、年間家賃100万円、利回り10%

さて不動産は、実際は明快な価格など存在しないのだが、わかりやすく
今、この価格が2倍になったとしよう。

価格2000万円 年間家賃100万円 利回り5%

これはまあ、投資用には買いにくい、いわゆる売りづらい物件になってしまったわけだが、まあ、あくまでもモデルケースなので、この価格で売れるとしたら、悪くはない。

では値下がりしたら?

価格500万円 年間家賃100万円 利回り20%

どうだろう、何か気がついただろうか?
FXの場合と比較してみよう

ある通貨、そうだなあ、はてなという通貨があるとしよう。

1万はてな 現在価格 1000万円(1はてな1000円) 金利10%
概算で、レバレッジが1であれば、年間想定スワップは、100万円になる。

価格が上昇すれば
1万はてな 2000万円 金利10% 年間スワップは200万円

下降すれば
1万はてな 500万  年間スワップ50万円

はいわかりましたね?
不動産は、相場が上がろうと下がろうと、インカムは硬直性が高く
あまり変わりません。
たいていの人は、賃貸で家を借りたことがあるから、すぐわかりますよね?
近隣の相場がガンガン変わったからといって、家賃が簡単に上下するはずがない。
まあそんなに家賃が見直しされたら、安心して住んでいられませんもんね。

対するにFXは、金利、わかりやすく言うと利息です。
10%のものは、10%で固定です。
値段が倍になれば、スワップもだいたい倍になり、半分になれば…。

FXのスワップって、頻繁に見直されるじゃないですか。
あれは、値動きに合わせて変わっていると考えましょう。
(FXの業者の都合で見直されることもあるよね、なんだよ1万メキシコペソで1円って、舐めてんのか)

何が違うか?
不動産投資では、融資を組むのは一般的です。
じゃ、FXで融資を組むとどうなるか?
組めない? いやいや、本業があると、組めますよー。
実際には、本業で融資を引いて、出た利益をFXに回しながら返済すればいいんです。

ちょっとめんどくさい話。

不動産
価格1000万円 インカム100万円 年間返済 50万円
まあ普通に考えれば、100万もらって50万返すわけです。
ところがここで、FXを混ぜたとしましょう。

インカムの100万円を はてな(1はてな100円)に投入。
金利を10%にしましょうか。

価格が変わらなければ、年間40万円を手出しにして、10万円スワップを支払いに回しながら維持していくことになりますね。
わかりにくい? 月8万ぐらいの返済で、スワップは8千円ぐらいだから、残りを手出しする計算です。
わかりにくいでしょうか?
通貨のはてなは、いつでも売却できますから、たしかに利益は出ているが…。
もしここで、1はてなが50円になったら…わかりますよね?
年間スワップは5万円になるので、手出しの額はその分、予定より増えます。
この5万円が想定外であると、破綻してしまう可能性も出るんです。
株のデリバティブとかと似ているわけです。

これが、不動産+不動産であれば、家賃はほぼ変わりませんから

価格が下がろうと、インカムゲインは変わりません。
不動産とFX は似ているけれど、安易に混ぜていいものでもないんですね。

え、今それならウハウハですよねって?
ええまあ、そうですねえ。
売却価格が上がって、インカムがそれに比例してそのまま上がるわけだから
たいへんおいしゅうございます。
が、明日は我が身で、いつ地獄へ落ちるかはわからないわけです。

なんでこんなことをするのか?
それはね…
FXをやるからお金を貸してくださいと言っても、銀行は資金を貸してくれないから。

不動産を買うからお金を貸してください、といえば、貸してくれます。
そこでお金を借りて、出た利益をさらにFXに回す…。
こうすると間接的に、銀行から借りたお金をFX に回せてしまうわけです。
(ホンマはアカンねんでー)
まあ、色々と難しいわけです。
多くの人が アカンと言うのには、それなりに理由があります。
安易にやらないように…。